蜂の子とローヤルゼリーの違いは?

蜂の子とローヤルゼリー、どちらも蜂がつくるものだけど、その違いをご存知でしょうか?健康のため、試してみたいとお考えの方も多いのではないでしょうか。そこで蜂の子とローヤルゼリーを成分や効能などの面から比較しました。

蜂の子とローヤルゼリーについて

蜂の子とはミツバチやアシナガバチ、クロスズメバチ、スズメバチなどの幼虫やさなぎのことを指します。古くから滋養強壮や貴重なタンパク質源として世界中で重宝されてきました。日本では主に日本各地の山間部で食されてきました。蜂の子は特段加工されていなければ、成虫になる前のさなぎの形そのままの状態です。見た目はもちろん、独特の味や風味が特徴です。それゆえ無理なく続けるには、蜂の子の粉末をサプリメントにしたものがおすすめです。
一方、ローヤルゼリーとは、女王蜂や将来、女王蜂となる幼虫のために、若い働きバチが食べた花や蜜、花粉などから体内で合成・分泌する特別な物質のことを指します。このローヤルゼリー、動植物や昆虫により生み出される食物の中で、最も栄養価が高い食物の一つといわれています。ローヤルゼリーだけを食べる女王蜂は、普通の働き蜂よりおよそ30倍も長生きできることからも明らかです。色は乳白色~薄黄色で、クリーム状をしています。市場では、生のローヤルゼリーのほか、錠剤やカプセルに内包された形で流通しています。
流通しているものはいずれも普段の食事で不足しがちな栄養分を補う食品なので、薬や他の健康食品と一緒にとっても特に問題はなく、副作用ももちろんありません。ただし、蜂アレルギーや食物アレルギー、ぜんそくをお持ちの方が摂取すると、まれにアレルギー症状を引き起こす危険性があるため注意が必要です。

成分の比較

蜂の子は蜂の幼虫やさなぎで、ローヤルゼリーはミツバチが体内で作った分泌物が原材料です。当然ながら見た目だけでなく成分も違っています。まず蜂の子成分の特徴は、バランスよく含まれた栄養素のなかでも人間の体内では合成できない必須アミノ酸9種(イソロイシン、ロイシン、リジン、バリン、フェニルアラニン、トレオニン、ヒスチジン、メチオニン、トリプトファン)と、10種類の非必須アミノ酸を含む良質なタンパク質組成であることです。アミノ酸の量だけでローヤルゼリーの3倍もの量が含まれています。そのほかにもビタミンCや、ビタミンB1、B2、ナイアシンなどのビタミンB群、鉄やカリウム、亜鉛といったミネラル、オレイン酸などの脂肪酸を、豊富かつバランスよく含んでいます。
一方、ローヤルゼリーは蜂の子同様、アミノ酸、脂肪酸、糖質、ビタミン類、ミネラル類などをバランスよく含んでいます。さらにローヤルゼリーには、“デセン酸”や“ロイヤラクチン”などのローヤルゼリー特有の成分が含まれていることが特徴です。なかでもロイヤラクチンは、女王蜂の体の大きさや子宮の発達に深く関係することから、ローヤルゼリーが女王蜂のための特別食であるゆえんとなっています。

効能の比較

まず蜂の子には、豊富なアミノ酸とビタミン類を含むために、疲労回復や美肌効果を期待することができます。美肌効果については、蜂の子のビタミン類には肌にうるおいやハリを与えるコラーゲンの生成を助ける効果があります。あわせて肌の細胞の代謝を促進し、シミ、シワの防止などの美肌効果をもたらしてくれます。この効果は、肌と似た成分組成をもつ爪や髪の毛にも同じ効果を期待することができます。事実、20~30代の女性を対象とした研究では、蜂の子配合食品の摂取試験によって、蜂の子による肌の張りや弾力を改善する効果が実証されています。
蜂の子には血行を促す作用もあるので、基礎代謝アップや冷え症、EDなどに効果的です。ほかにも蜂の子に特有の効果として、加齢やストレスなどが原因で起こる耳鳴り、難聴、めまいに有効であることが臨床試験によって確かめられています。その効果は、蜂の子に含まれるアミノ酸、トリプトファンが、体内でストレスを軽減する物質であるセロトニンに変換され、自律神経を整えることによると説明されています。
他方、ローヤルゼリーは、免疫系の強化をはじめ、感染症予防、高血圧、ぜんそく、不眠、更年期障害、肌の問題など様々な健康問題の改善に役立ちます。特に更年期は女性にとって身体的にも心理的にも大きな転換期です。それにともなって代謝や内分泌、行動にも顕著な変化が現れます。たとえばほてりや寝汗は、更年期特有の症状です。このような悩みを抱える女性は、うつ病や不安などを訴えることも多く見られます。ローヤルゼリーにのみ含まれている成分には女性ホルモンに似た働きがあるため、自律神経とホルモンのバランスを整え、更年期障害の症状を軽減する効果があります。
また、ローヤルゼリーに含まれる成分の中でも特に重要な成分として、デセン酸(10-ヒドロキシ-2-デセン酸)があります。デセン酸は、ローヤルゼリー特有の高い抗菌効果を担う最も重要な活性成分の一つであることが分かっています。
そして気になる長寿への効果ですが、実際にローヤルゼリーを摂取したマウスに延命効果がもたらされることがいくつかの実験で示されています。ローヤルゼリーがもつ長寿・延命効果について、今後さらなる研究の展開が期待されています。

おわりに

蜂の子とローヤルゼリーとの違いはご理解いただけましたでしょうか。どちらも自然が作り出した栄養成分たっぷりの蜂の子とローヤルゼリー、一方は理想的なアミノ酸組成とビタミン類を含む蜂の幼虫、他方は、女王蜂のために作られた特別食、当然それぞれの成分や効能が異なります。よく確認してご自分に合ったものをお選びいただき若々しく健康な毎日をお過ごしください。

【参考URL】
蜂の子とプロポリスは全く違う食材。成分や効能に大きな違いがある。
https://mame-shiba.info/part1/tv/
蜂の子とローヤルゼリーの生成方法を比較
http://www.belarus-online.com/bbs/
蜂の子とその他の蜂関連商品の比較
http://b3-kaede.sakura.ne.jp/2012/01/post_149.html
ローヤルゼリーとの違い
https://xn--u9jwc973ph34a6dhgl8a.com/5.html

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