蜂の子で毎日ビタミン補充

蜂の子はビタミンの宝庫

蜂の子とは

蜂の子とはミツバチや、アシナガバチ、スズメバチなどの幼虫や蛹で、炭水化物や脂質、タンパク質をはじめ、ビタミン、ミネラルを豊富に含みます。タンパク質はさらに、私たちの体内で合成できない必須アミノ酸すべて(9種)をバランスよく含む大変良質なものです。そのため古くから蜂の子は、世界中で滋養食として親しまれています。日本でも食料の確保や保存がむずかしかった山間部で、主にスズメバチの幼虫を生食したほか、煮物や焼き物としたという記録が残っています。今もなお郷土食として食べる地域もあります。蜂の子はまた、食料が不足した戦争中などは、栄養不足を補う貴重な栄養源として重宝されました。

蜂の子がもつ豊富なビタミン類

蜂の子がこれほど重宝される理由のひとつは、蜂の子が豊富なビタミンをバランスよく含んでいるからにほかなりません。そのビタミンとは主にビタミンCとビタミンB群です。ビタミンB群には、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸、ピリドキシン、ビオチンがあります。これらは滋養強壮や疲労回復、皮膚や粘膜などの健康維持に欠かせないビタミンとして知られています。

蜂の子に含まれる各種ビタミンの働き

ビタミン類は代謝を促す潤滑油

さて、改めてビタミンの働きをみてみましょう。ミネラルと並んでビタミンは、私たちの体の構成成分やエネルギーの直接の元になる脂肪・糖質・タンパク質(三大栄養素)の仲間というよりはむしろ、それら三栄養素をうまく体の構成成分やエネルギー源に変換することを助ける微量栄養素の仲間に分類されます。すなわちビタミンは、私たちの代謝やエネルギーへの変換を促す、いわば潤滑油の役目を果たします。次の項では、先ほど挙げた蜂の子に含まれる各種ビタミンの効用をひとつずつ見ていきましょう。

ビタミンC

骨や腱、血管、皮膚、粘膜などを正常に保つ働きがあります。また、風邪やストレスに対する抵抗力も高めます。ビタミンCの抗酸化作用により日焼けやシミなどを防ぐこともよく知られています。ビタミンCはまた、肌や血管の弾力を保つコラーゲン合成を助けるビタミンとしても有名です。ビタミンCが不足すると、コラーゲンが合成されないために血管がもろくなり、重篤なケースでは出血が起こります(壊血病)。ほかにもビタミンCの不足によって、皮膚の乾燥や脱力感、気持ちの塞ぎ込み、貧血、筋肉の減少、呼吸障害など、多岐にわたる健康障害が起こります。

ビタミンB1

主に糖質をエネルギーに変える働きをサポートします。脳や神経の働きにも深く関与します。不足すると筋肉や神経でエネルギーが作られにくくなり、疲れを感じやすくなります。気分のふさぎや食欲不振、胃腸障害も併発する場合があります。慢性的に不足すると、脚気や、ひどいものになると脳を含む神経系に神経炎症状がみられます。神経炎の典型症状としては、腕が上がらなくなる、握力が低下して物をうまく持てなくなる、階段が登りづらくなる、転倒しやすくなる、などが挙げられます。

ビタミンB2

糖質、脂質、タンパク質をエネルギーに変える働きをサポートします。発育のビタミンとも言われ、発育に重要な役割を果たします。皮膚や髪、爪、粘膜などの細胞の再生・保護にも関係することから美容のビタミンとも呼ばれます。不足すると倦怠感や疲労が取れにくい体質になります。肌荒れ、口内炎、爪が割れるなど症状が出れば、ビタミンB2不足が疑われるほどです。

ピリドキシン(ビタミンB6)

主にアミノ酸をエネルギーに変える働きや、神経系・ホルモン系の代謝をサポートします。不足するとけいれんやてんかん、貧血などの症状を引き起こします。また、ピリドキシンは皮膚や粘膜の健康維持を助ける働きも担うので、不足すると皮膚炎などが起こりやすくなります。一般に必要な量を通常の食事から摂取できるので食事が原因となって不足することはまれです。しかし、食品加工の過程や抗生物質を使うことなどにより不足することがあるので注意が必要です。

ナイアシン、パントテン酸、ビオチン

ビタミンB群に含まれるナイアシン、パントテン酸、ビオチンの3つのビタミンは、糖質、脂質、タンパク質をエネルギーに変える働きをサポートします。ナイアシンは特に、循環器、消化器、神経系の働きをサポートします。ナイアシンが不足すると、皮膚炎や口内炎、神経炎、下痢といった症状が起こります。パントテン酸はほかにも、コレステロールやホルモン、抗体などの合成にも関わるほか、皮膚や粘膜、髪の毛や爪の健康維持も助けます。幸い、通常の食事で不足することはあまりありません。ビオチンは、皮膚や髪の健康に深く関わります。

不足しがちなビタミンの補充を蜂の子で

かつての日本では玄米や七分づきのお米を食べることで、外殻に含まれるビタミン類やミネラルを日々、補うことができました。一方、多くの人が精白米を食べる現代の食生活では、どうしてもビタミン類が不足しがちになります。また、ビタミンCやビタミンB群などは水に溶けやすく熱に弱いといったという性質があるため、加工や保存の仕方によって壊れやすいことも無視できません。ビタミン類が不足すると、上の項目でお伝えしたような様々な不調や病に悩まされます。こう考えると、現代ほど意識してビタミンを摂取しなければならない時代はないのかもしれません。望ましい摂取方法としては、水に溶ける分、身体の外に排出されやすいので、少量を頻回摂ると良いでしょう。余分なものは体外に出されるので取り過ぎの心配はありません。日々バランスよい食事をお心がけいただきながら、不足しがちなビタミンの補充に、ぜひ蜂の子をお試しください。

【参考URL】
蜂の子とビタミン
https://www.malitourisme.com/vitamin.html

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